染料インクと顔料インクの違いとは?プリンター購入前にインクの違いを知っておこう!
2022/02/21 00:00
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皆さんはインクジェットプリンターを選ぶ際に、搭載されているインクが『染料』か『顔料』かを確認していますか?
一見同じように見えますが、実は染料インクで印刷したものと、顔料インクで印刷したものとで、発色や耐久性、保存性に大きな違いがあります。
今回は、違いをあまり知らない方に向けてそれぞれの特徴や用途を解説していきます!

染料インクと顔料インクによるプリントの違い

染料インクと顔料インクによるプリントの違い

まず最初に、染料インクと顔料インクによるプリントの違いを解説します。

染料インクは、紙にインクを染み込ませて発色させるプリント方式です。
一方、顔料インクは、紙の表面にインクを付着させるプリント方式となっています。

染料インクの特徴

染料インクは、水に溶ける性質の色素を使ったインクで、紙に染み込ませて発色させます。
異なるインクが混ざりあうため、グラデーションなどの複雑な色味も綺麗に再現でき、鮮やかで透明感ある仕上がりが特徴です。

顔料インクの特徴

染料インクのメリット

染料インクは紙の内部まで浸透するため、発色がとても鮮やかでクリアな仕上がりになります。
また、紙に浸透する性質上、光沢系の用紙へ印刷しても、発色の鮮やかさが失われることはありません。印刷表面が滑らかで、用紙の持つ光沢感を活かすことが出来ます。 写真の印刷(光沢紙を使用することが多い方)や、光沢感を重視する方に向いていると言えます。

また、顔料インクと比べて印刷スピードが速く、価格が安いのも特徴です。

染料インクのデメリット

染料インクはプリントしてからインクが乾くまでに時間がかかります。
プリント直後の印刷物を重ねてしまうと、下のインクが乾いてないことで他の印刷物と引っ付いてしまうなんてことも…。色を安定させるためにも、乾燥するまで時間を置く必要があります。

また、水や光に弱いというデメリットもあります。
印刷物が水に濡れてしまうと滲みができ、光に当たると色褪せしやすいため、保管・掲載場所には注意が必要です。

顔料インクの特徴

顔料インクは、表面に着色する色素が水に解けず粒子のまま残っているインクです。粒子が大きく、紙の表面にインクが溜まるので、染料インクと違って内部まで浸透しません。 そのため、くっきりとした鮮明な色が出やすい事が特徴です。

染料インクの特徴

顔料インクのメリット

顔料インクは、文字や色がくっきりと鮮明な仕上がりになります。紙の表面にインクがしっかり定着するので、幅広い用紙に印刷可能です。鮮やかさよりも、滲みが少なく輪郭をくっきりと映し出したい場合は顔料インクが適しています。印刷してから乾くまでのスピードも速いです。

また、染料と比較して耐光性・耐水性・保存性に優れ、色あせしにくい点も特徴です。

顔料インクのデメリット

顔料インクは粒子が大きいため、写真印刷した際の色の鮮やかさが染料インクに劣ります。表面加工された紙や写真用紙(光沢紙)への印刷にはあまり向いていません。インクが紙に浸透しないので、こすれにより色がはがれやすいことも挙げられます。

また、価格が染料インクより高いため、ランニングコストが高めにかかる恐れがあります。

染料インク・顔料インクのおすすめ用途

このように、染料インクと顔料インクの特徴は大きく異なります。
どちらかで迷った時は、プリンターの用途を考えて選ぶと長く使いこなすことができるでしょう!

大まかですが、染料インクと顔料インクのおすすめ用途は以下になります。

  おすすめ用途 おすすめ用紙
染料インク 写真の印刷が多い、繊細な色表現を重視したい 写真紙、光沢紙
顔料インク 文字・グラフ・図などを多く印刷したい、長期間保存したい 普通紙マット紙

まとめ

いかがでしたか?プリンターを比較検討する際は、価格やサイズだけでなく、インクの違いにも着目してみてください。
染料インク・顔料インクで得手、不得手がありますので、それぞれの特徴を理解してあなたに合ったプリンターを見つけてくださいね!

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